「ゼーゼー」「ヒューヒュー」は歳のせい?冬に悪化する喘息の話

寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。安芸郡府中町の「なんば内科クリニック」です。

この時期、診察室でよく耳にするのが「階段を上がるとゼーゼー音がするけれど、これは歳のせいですよね?」というお悩みです。「もう若くないから息が切れるのは当たり前」と諦めていらっしゃいませんか?

実は、その「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音は、肺からのSOSサインかもしれません。

「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音(喘鳴:ぜんめい)は、空気の通り道である「気管」が狭くなっている証拠です。

冬は冷たく乾燥した空気が刺激となり、気管が敏感に反応して収縮しやすくなります。さらに最近では、日ごとの激しい寒暖差や、季節外れの黄砂の飛来なども、喘息を悪化させる要因となっています。

「寒いから」と窓を閉め切り、換気が不十分になることも、お部屋の中の刺激物質を増やしてしまう原因の一つです。これらを放置すると、日常のちょっとした動作でも疲れやすくなり、生活の質を大きく下げてしまうことにつながります。

喘息治療の主役は「吸入薬」です。しかし、実は多くの方が自己流の使い方になってしまっています。

「薬局で薬剤師さんの説明を聞くのが少し面倒だな…」と感じたことはありませんか?実は、その丁寧な指導こそが治療の成功への近道です。

特に大切なのが、吸入した後の「うがい」です。

吸入ステロイド薬を使った後、そのままにしておくと、お口の中や喉の奥に「カンジダ」というカビが広がってしまうことがあります。せっかくの治療で別の悩みを作らないよう、「吸入した後は必ずうがい」をセットで習慣にしましょう。

「咳が止まらない」「息が苦しい」という症状の裏には、思いがけない病気が隠れていることがあります。「喘息だと思っていたら、実は肺がんだった」「風邪が長引いていると思ったら、実は結核だった」というケースも少なくありません。

当院では、胸部X線(レントゲン)などの検査を通じて、こうした重大な疾患を見逃さないよう細心の注意を払っています。「たかが咳くらいで」と思わず、一度ご自身の肺の状態をしっかり調べてみることが、将来の安心につながります。

呼吸器の症状は、心臓や他の内臓疾患、あるいは全身の状態と密接に関わっていることもあります。

当院では、総合内科専門医、呼吸器専門医、がん薬物療法専門医、緩和医療学会認定医の資格を持つ医師が、多角的な視点で皆様の健康をサポートします。「この程度の症状で受診してもいいのかしら?」と迷われる必要はありません。

「いつもと違うな」と感じるその違和感の中に、大切な健康のヒントが隠れています。原因を突き止め、最適な治療法を一緒に見つけていきましょう。少しでも気になる症状があれば、いつでもお気軽にご相談ください。

なんば内科クリニック

難波将史

【参考文献】

  1. 一般社団法人日本呼吸器学会 気管支ぜんそく https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/c/c-01.html

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