涼しい日が増え、秋の気配を感じるようになりましたね。季節の変わり目は過ごしやすい反面、そろそろ気になってくるのが「インフルエンザ」の流行です。
昨年の冬、12月から1月にかけてインフルエンザが爆発的に流行したのを覚えていらっしゃいますか? 発熱外来には多くの患者さんが訪れ、大変な思いをされた方も少なくないでしょう。
「今年はかかりたくない」「家族にうつしたくない」
そうお考えの皆様へ、今年のインフルエンザ対策のポイントを解説します。
ベストタイミングは「11月」!その2つの理由とは?
「ワクチンはいつ打つのが一番いいの?」これは私たちが最もよく受ける質問の一つです。
結論から言うと、なんば内科クリニックでは**「11月中」の接種を強く推奨**しています。
それには、主に2つの理由があります。
理由①:流行のピークに間に合わせるため
インフルエンザワクチンは、接種してから体内で十分な免疫ができるまで約2週間かかります。昨年のように12月から本格的な流行が始まるとすると、12月に入ってから慌てて接種したのでは間に合わない可能性があります。11月中に接種を終えておくことで、流行のピークに対して万全の態勢で備えることができます。
理由②:ワクチンの効果を最大限に活かすため
ワクチンの効果持続期間は、個人差はありますが約3~5ヶ月と言われています。あまりに早く(例えば9月などに)接種してしまうと、流行が本格化する1月~2月頃には免疫の効果が少しずつ弱まってしまう可能性があります。
これらの理由から、「11月」が最適なタイミングと言えるのです。
「私が打つべきか」迷っている方へ
インフルエンザワクチンには、「感染を予防する効果」と、もし感染してしまっても「重症化を防ぐ効果」が期待できます。
特に、以下のような方々には接種を強くおすすめします。
- ご高齢の方
- 喘息、心臓病、糖尿病などの持病をお持ちの方
- 上記の方々と一緒に暮らすご家族の方
- 受験を控えているお子さんと、そのご家族
- お仕事などを長期間休むことが難しい方
ご自身や、周りの大切な人を守るために、ワクチン接種は非常に有効な手段です。ちなみに、私たち医療従事者も、患者さんをお守りするために毎年必ず接種しています。
肺炎球菌ワクチンなど、他のワクチンとの同時接種はできる?
ご高齢の方など、他のワクチンの接種を予定されている方もいらっしゃるでしょう。
インフルエンザワクチンと、肺炎球菌ワクチンや帯状疱疹ワクチン、新型コロナワクチンなどは、同じ日に接種すること(同時接種)が医学的に可能とされています。
ただ、同時に接種すると、もし副反応が出た場合にどちらのワクチンが原因か分かりにくくなることも考えられます。ご不安な方は、数日から1週間程度の間隔をあけて接種することも全く問題ありませんので、お気軽にご相談ください。
まとめ:たくさんの情報に惑わされないで。
一番の相談相手は「かかりつけ医」です
最近、インターネットやSNSを開けば、ワクチンに関する様々な情報が目に入ります。中には正確ではない情報や、不安を煽るような情報も紛れており、何を信じればよいか分からなくなってしまうこともあるかもしれません。
そんな時、一番信頼できる相談相手は、あなたの普段の体調や生活背景をよく知る**「かかりつけ医」**です。
何か疑問に思うこと、不安なことがあれば、まずは気軽に相談してください。私たちは、地域の皆様一人ひとりに寄り添い、最適な健康管理を一緒に考えていきたいと思っています。
府中町で信頼できるかかりつけ医をお探しなら
なんば内科クリニックでは、インフルエンザのような季節の感染症から、日々の体調管理、専門的な内科診療まで、幅広く対応しています。
当院では、総合内科専門医、呼吸器専門医の資格を持つ医師が、多角的な視点で皆様の健康をサポートします。どんな些細なことでもご相談ください。
【参考文献】
- インフルエンザ(総合ページ)|厚生労働省
- 令和6年度インフルエンザQ&A|厚生労働省
なんば内科クリニック 難波将史